オリーブオイルの成分と効果・効能|正しい商品選びから摂取方法に関する疑問まで

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ダイエットやコレステロール対策など、美味しく食べられて健康になれることで人気のオリーブオイルについて。

オリーブオイルと言っても品質は様々。しかも国際的なオリーブオイルの基準が使われていない日本では、基準を満たしていないエクストラバージンオリーブオイルが販売される状況であり、間違った商品を購入してしまうリスクがあります。せっかくオリーブオイルを使うのであれば正しい知識のうえで、高品質なオリーブオイルを使いたい。

ということで、オリーブオイルの成分・効果から国際規格と日本規格の違いを整理したうえで、商品選びや使い方までまとめました。

オリーブオイルの成分と効果・効能

オリーブオイルの主成分はオレイン酸です。オレイン酸は不飽和脂肪酸のひとつで酸化しにくい特性があります。他にもポリフェノールやビタミンE(αトコフェロール)などの抗酸化物質が含まれるのがオリーブオイルです。

このオレイン酸と抗酸化物質によって様々な健康効果が期待されています。

効果効能説明
悪玉コレステロールを減らすオレイン酸は悪玉(LDL)コレステロールを増加させず、善玉(HDL)コレステロールを減少させない 。
血圧を下げ動脈硬化・心疾患を予防どちらもオレイン酸を多く含む「オリーブオイル」と「ひまわり油」を比較実験したところ、オリーブオイルの方がより血圧降下作用があった。
腸内環境を整える
便秘改善
オレイン酸は小腸で吸収されにくく大腸にまで届き、腸を刺激し排便を促す。体質によっては下痢を引き起こす場合もある。
美容・美肌オリーブオイルの抗酸化作用や腸内環境の改善により美容・美肌に。肌に塗る場合はスキンケア用オリーブオイルを。
ダイエット腸を調子を整えることで食欲を調整。インスリンの分泌量の調整により、糖が脂肪へ変わる量を調整してくれる。
白髪・抜け毛抗酸化作用がある栄養素を多く含むため活性酸素の除去による美髪効果に期待。日常的にオリーブオイルを摂取する地中海沿岸の女性は白髪が少ないそう。

オリーブオイルの種類(規格)

オリーブオイルと行っても品質によって種類・呼び名が変わります。また、オリーブオイルを分類するための基準は国際規格(国際オリーブ協会)と日本(JAS)で異なります。

「オリーブオイル90%は偽物だ」と言われるのも、国際規格と日本の規格との違いからくるもの。間違って粗悪品を買わないように予備知識をつけておいた方が安全です。

まずは、オリーブオイルの国際規格ですが、基準がわかりづらいので概要を表にしてまとめました。

IOCが認定したマイスター(テスター)がオリーブオイルの味や香りなどの項目を評価する。科学的な検査とは別に人間が味覚や嗅覚で検査するということ。

オリーブオイルの中でも最高品質のものしか「エクストラバージン」と名乗ることはできません。

では、「エクストラバージンオリーブオイル」を選んで購入すれば良いのか?というとそれは間違い。というのも、日本はIOC(国際規格)に未加入なため、国内の「エクストラバージン」は「国際的なエクストラバージン」とは違うからです。

では、日本のJAS(日本農林規格)の基準を見てみます。

これだけ。ということで、国際規格と日本規格の違いをどう読み取ればいいのかをまとめます。

日本のオリーブオイルへの理解
  • 日本では「エクストラバージン」の基準が無い
  • 酸度で見ると「エクストラバージン」も「(ピュア)オリーブオイル」も、どちらも「食用オリーブ油」として分類され見分けがつきにくい
  • 国際基準で不適合なオリーブオイルでも、日本ではエクストラバージンオリーブオイルと名乗って販売できてしまう

これが国内のオリーブオイルが嘘とか偽物と言われる理由。国内で合法的に「エクストラバージンオリーブオイル」と名乗っているが、国際基準では条件を満たしていないという話。

オリーブオイルの購入・商品選び

本物のエクストラバージンを選ぶ基準

IOC(国際オリーブ協会)の規格で分類された商品を選んで購入できるのであれば最も確実ですが、国内では表記するルールがありません。

日本は国としてはIOCに加盟していませんが、JOA(日本オリーブ協会)が独自にIOC加盟し、JOAマークを商品につけていました。現在は日本オリーブ協会のHPやSNSにアクセスできなくなっています。無くなったんでしょうか?

ということで、以下の項目を総合的に

遮光ビン・ボトル

光によるオリーブオイルの酸化・劣化を防止するために、遮光性のある暗い色のビンに詰められています。もちろん、本物のエクストラバージンであっても、コスト削減のためにプラ容器を使う判断がされることもあります。ですので、「遮光性のビン=エクストラバージン」というわけではありません。決まりではありませんが、商品の品質に気をつかうメーカーであればそうしているということ。

酸度

酸度が記載されていれば、IOCの基準と見比べてみましょう。

産地・品種

オリーブの産地や品種が明記されているものであれば信頼度があがります。もし、何も表記がなければブレンド・混ぜものである可能性が増えます。

価格

食品も価格変動が起こるため、一概に「○○円くらい」と判断することはできません。他の商品と比べて「このオリーブオイル安いな」と思ったら、それが本当にエクストラバージンなのかどうか疑って見た方が安全です。

口コミ・レビュー

情報化社会なので、消費者に対して不義理な商品であればすぐに低評価のレビューがつきます。なんだかんだ言って消費者の意見が信頼できるかもしれません。

人気のオリーブオイル

結局どのオリーブオイル買えばいいの?という人のために、人気で信頼性の高いエクストラバージンオリーブオイルを置いておきます。

あとは、用途や味の好みによるので商品レビューなどを参考にお選びください。

オリーブオイルの摂取方法

料理・レシピ

料理・自炊の習慣がある人は食事にオリーブオイルを取り入れられます。レシピは検索すればたくさん出てきますし、オリーブオイルメーカーが出してるレシピも参考になります。

普段油を使うシーンで、そのままオリーブオイルに置き換えてみるだけでもいいです。僕のように面倒くさがり向け。例えば、それなりに良い品質のパスタであれば、オリーブオイルと塩だけでも美味しくなります。

かけるだけレシピ
  • 豆腐
  • 牡蠣
  • 枝豆
  • 刺し身
  • カップラーメン など

そのまま飲む

オリーブオイルはそのまま飲んでも構いません。飲むと言ってもスプーン一杯程度なので舐めるに近い。

商品によって香りや味が違うので、苦手じゃない人はそのまま味わってみるのもあり。

サプリメント

オリーブオイル唯一の欠点は毎日オリーブオイルを使うのが面倒なこと。いくら健康に有効なものでも毎日続けられなければ意味がありません。オリーブオイルのデメリットを感じる人はサプリメントでの摂取を考えても良いでしょう。

オリーブオイルのデメリット
  • 毎日料理をする訳ではない
    外食で済ませてしまうことがあるとオリーブオイルを取らない日が出てくる。
  • オリーブオイルを使う料理ばかりではない
    毎日料理をする人であっても、オリーブオイルを利用するメニューばかりとは限らない。オリーブオイルを使うことを前提に献立を考えるのも違う気がする。
  • 酸化してしまう可能性
    開封して空気に触れると少しずつ酸化してしまう。
  • 風味が落ちる
    開封から時間がたつほどオリーブオイルが美味しくなくなる。

サプリのメリット
  • ほぼ酸化しない
    カプセルで密封されているため空気に触れることなくフレッシュな状態のまま摂取できる
  • 持ち運びが出来る
    オリーブオイルのビンは持ち運べないがサプリならいつでもどこでも飲める。
  • 量の調整が容易
    料理だと使う量が曖昧になってしまうがサプリだと粒単位で調整できる。
  • 安い
    サプリメントは保存期間も長くコンパクトで軽量なため、輸送・管理コストの関係で意外と安い

オリーブオイルの摂取量

オリーブオイルは一日に大さじ1〜2杯が良いとよく言われます。その根拠は2004年11月にアメリカ合衆国食品医薬品局(FDA)が許可を出した限定的健康強調表示です。

ざっくり要約

一日に大さじ2杯(約23g)をオリーブオイルを摂取するとオリーブオイルに含まれるオレイン酸(一価不飽和脂肪酸)の働きで、冠動脈性心疾患のリスクを低減できるかもよ。
ただ、効果の有効性を得るには一日の油の総摂取量は増やさないように、他の動物性の油を減らしてオリーブオイルに置き換えてね。

Limited and not conclusive scientific evidence suggests that eating about 2 tablespoons (23 grams) of olive oil daily may reduce the risk of coronary heart disease due to the monounsaturated fat in olive oil. To achieve this possible benefit, olive oil is to replace a similar amount of saturated fat and not increase the total number of calories you eat in a day. One serving of this product [Name of food] contains [x] grams of olive oil.

https://www.webmd.com/

こんな感じですが、米国と日本とは元々の食生活や体質が異なるので、あくまでも参考までに。

健康効果を得る目的においては一日大さじ2杯くらいまでにしておいて、上限は他の食事で取る油の量と調整して過剰摂取(オーバーカロリー)にならない範囲で決めたらいいかと思います。

ちなみにたくさん摂取すればより効果があるというわけでもありませんので、ほどほどにしてください。

オリーブオイルの保管方法

冷暗所で保管

オリーブオイルの酸化を防止するために冷暗所での保管が理想。15〜25℃程度の温度で光が当たらない場所で保管します。

不飽和脂肪酸と比べて、飽和脂肪酸であるオリーブオイルは酸化しにくい油です。しかし、空気(酸素)と光によって酸化・劣化が促進されてしまいます。

5℃以下の温度では沈殿物ができてしまうので、冷蔵庫での保管は避けます。

保存期間

保存状態が良ければ1〜2年は問題ないですが色や香りが落ちてしまいます。また、37℃の環境で6ヶ月経過すると遊離脂肪酸がエキストラバージンオリーブオイルの基準0.8%を越えたというデータもあります。

開封後は早めに食べた方が品質も良く美味しさを楽しめます。短期間で使い切れる量のオリーブオイルを購入した方が良い。

オリーブオイルまとめ

ダイエットのために脂質(油)を減らすことも重要ですが、油の種類を選ぶことも大切です。健康やボディメイクの目的で良質な油を摂取するにあたって、オリーブオイルは最適な選択肢のひとつです。

生活習慣や自分の好みにおいてオリーブオイルを食事に取り入れやすい人は是非。

オリーブオイルFAQ

オリーブオイルは毎日とっても問題ありません。気にするとしたら油の総摂取量(カロリー)。オリーブオイル以外の肉・魚・豆その他調理用の油をどれだけとっているかも関係しますので、気になる人は他の油の量を控えると良い。

1gあたり約9kcal。サラダ油もエゴマ油もアマニ油も油は全部9kcal/gです。オリーブオイルだからカロリーが高いということはありません。

「オリーブオイルをココアにかけて飲むだけで体温が0.2度上昇する」という話があります。いや、味噌汁でもただの白湯を飲んでも0.2℃くらい上がるでしょう……

オリーブオイルに含まれるポリフェノールが苦味や辛味の原因。産地や生産時期によって味が変わります。苦味の少ない商品を選んだり、苦味を軽減させられる調理方法で使うと良い。また、時間経過によってポリフェノール(苦味)が減るので、しばらく放置しておくと苦味がやわらぐ。

オリーブオイルに含まれるポリフェノールは血管拡張作用があります。高血圧の人にとっては嬉しい作用ですが、偏頭痛持ちの人にとっては症状の誘発・悪化となる可能性があります。

熱せられて煙が出る温度である発煙点(スモークポイント)による。エクストラバージンは発煙点が160〜190℃と低めのため揚げ物の温度180℃に対してギリギリ。エクストラではないオリーブオイルなら発煙点200〜210℃なので使える。劣化すると発煙点が下がるので揚げ物2回目以降は注意。煙が出たらやめる。Template:Smoke point of cooking oils – Wikipedia

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