カーリングはスポーツじゃないのか?に対する回答

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冬季オリンピックのイラスト「カーリング」

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で、テレビを見ていて思ったのが「カーリングはスポーツではないのか?」ということ。

正確に言うと「カーリングはスポーツだと思うけど、カーリングをスポーツだとするならば、ビリヤードとかダーツとかそういうのもスポーツになるのだろうか?」との疑問が浮かびました。

調べて見るとやはり、「カーリングはスポーツなのか」という疑問をお持ちの方も一定数いるみたいです。

似たようなのだとボーリングとかですね。

カーリングがスポーツなら、ビリヤードとかもオリンピックやっていいの?みたいな。

むしろ将棋をオリンピック競技にしたら藤井六段も金メダルじゃんみたいな。

なんというか、スポーツなのか、スポーツではない何かしらのゲームなのかという感じ。

※ここで言う「スポーツ」はオリンピック等の競技として成り立つものかどうかというニュアンスで使っています。
モータースポーツとかeスポーツとかは省く。

結論としてはカーリングはスポーツであるということになりました。

で、例えばどちらも的に矢を当てる競技ですが、ダーツはスポーツではないけど、アーチェリーになるとスポーツ。

どう違うの?っていう話。

スポーツの定義を確認する

ネットを見てると「あんなのスポーツじゃない」などと、何となくのイメージとか感情的な否定意見がありました。

サッカーとか野球とか陸上とかはたぶん誰に聞いてもスポーツであるという意見になるでしょう。

これが「カーリング」とか「ボーリング」になると微妙になります。

しっかり定義から見ていきましょう。

スポーツの定義は?

ウィキペディアでは以下のようにまとめられています。

スポーツとは、一定のルールに則って営まれる競技のこと。

フィジカル(肉体的)スポーツ、インテリジェント(知的)スポーツ、テクニカル(技量的)スポーツといった伝統的な分類のほか、近年ではローケーションに注目したマリンスポーツや、道具に注目したイー(電子的)スポーツなどの新しいジャンルが開拓されている。

一方で競技的要素を含まない体験や行為については、アクティビティとして明確に区別されるようになった。

https://ja.wikipedia.org/

ウィキではオリンピック的な「スポーツ」だけでなく、スポーツという名称の話になっているのではっきりしません。

もう少し調べてみたらしっくりくるのがありました。

オリンピック的な「スポーツ」の定義

フランスの学者ベルナール・ジレは著書『スポーツの歴史』でこう説く。

「一つの運動をスポーツと認めるために、われわれは三つの要素、即ち、遊戯、闘争、およびはげしい肉体活動を要求する」。

阿部生雄あべいくお筑波大学名誉教授は、ジレの指摘を「スポーツの三要素」と呼び、研究の基本姿勢に置く。

http://www.ssf.or.jp/

これが個人的にしっくり来ました。

  1. 遊戯
  2. 闘争
  3. はげしい肉体活動

これらの要素を含むものが(オリンピック的な意味で使われる)スポーツと言って良いのではないでしょうか。

ちょっと言葉が難しいので補足。

  1. 遊戯
    →ゲーム性がある、遊びの要素がある
  2. 闘争
    →競技性がある、人と競う要素がある
  3. はげしい肉体活動
    →身体能力を必要とする、体力・筋力などを競う要素がある

僕のショボい語彙力だとこんな感じです。

カーリングはスポーツである理由

で、カーリングはこの3要素を満たしているかどうかですよね。

要素は3つありますが、

  1. 遊戯
    →ゲーム性がある、遊びの要素がある
  2. 闘争
    →競技性がある、人と競う要素がある

この2つに関しては、特に問題なく満たしていると思います。

というか、僕も含めて「カーリングはスポーツなのか?」と疑問にもった人が感じているのは「3.はげしい肉体活動(身体能力を必要とする、体力・筋力などを競う要素がある)」の部分だと思います

僕の認識で言うと「その競技で勝つために体を鍛える必要があるかどうか」です。

体力や筋力的な優劣がある競技かどうかということです。

なので、将棋とかカードゲームみたいないわゆるボードゲームはオリンピック的なスポーツには含まれません。

じゃあカーリングはフィジカルトレーニングをしているのか?

調べてみるとしっかりフィジカルトレーニングもしているようです

カーリング競技は試合に要する時間は約3時間と長く、摩擦係数の低い氷上で長時間戦うためには、筋力・柔軟性・持久力等をバランスよく獲得することが望ましいと考えられます。

トレーニング内容はカーリングの競技動作と主要要素を加味し、競技に必要な筋力(筋持久力を含める)と柔軟性の獲得を目指したもので、また、筋力アップにより、フォームが安定することにより、ケガの予防、疲れの軽減、競技パフォーマンス向上に繋がるようなものです。

東京カーリング協会

カーリング競技では1)技術、2)戦術・作戦、3)メンタルが重要と考えられていますが、体力がなければ長時間の技術練習に耐えたり、長期間にわたる大会においてコンディションを良好に保ったりすることが容易でないため体力を強化・向上させるためのフィジカルトレーニングとコンディショニングは大切です。

また、特に近年国際レベルにおいては他競技のスポーツ選手と同様に年間を通してカーリングに対して準備をする必要が高まってきていることと、海外選手に対して日本選手は体格も小さく、その体格差によるハンディキャップを減らすためにも、特に高いレベルを求める競技者にとってフィジカルトレーニングは重要です。

日本カーリング協会(PDF)

ストーンを投げる時の姿勢保持も体幹がしっかりしていないと、体を精密に動かすことができない。

スイープ(ブラシでゴシゴシするやつ)も恐ろしく体力使うっぽいです。

ということで、カーリングもちゃんとカーリング用に体を作らないと好成績は出せない競技である。

つまりしっかりフィジカルな要素もあるので、オリンピック的なスポーツと言っていいわけです。

まとめ

スポーツと言っていい条件。

  1. 遊戯
    →ゲーム性がある、遊びの要素がある
  2. 闘争
    →競技性がある、人と競う要素がある
  3. はげしい肉体活動
    →身体能力を必要とする、体力・筋力などを競う要素がある

カーリングは氷上のチェスと呼ばれますが、チェスはフィジカルな要素が無いのでスポーツではない。

例えば、もし「チェス盤がサッカー場くらいの広さがあって、駒をダッシュで運ばないと時間制限の中で置ける範囲が制限される」「足速い方が有利」みたいな要素があればスポーツになるかもしれません。

あと、ダーツやビリヤードのために筋トレしたり走り込みしたりはあまりしないと思うのでスポーツではない。

ただ、ダーツの的がどんどん遠くなって、手で投げるだけでは届かないので矢を飛ばす道具を使うようになって、その道具を扱うために筋力が必要になるとアーチェリーというスポーツになるわけですね。

そんな感じ。

頑張れニッポン!

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