「スーパーフードを食べて綺麗に痩せよう」
こんな見出しをよく見かけますが、残念ながら食べるだけで痩せるということはありません。
どんなに効果効能が高い食べ物も、食べるだけでは痩せるわけではありません。
スーパーフードも同様で、ただ食べるだけでは痩せません。
しかし上手に取り入れれば、食習慣の改善をうながしてくれます。
またスーパーフードは、栄養価が高いにも関わらず、総じて低カロリーという特徴を持ちます。
そのため、健康的なダイエットをサポートする食材にもってこいなのです。
ここでは、痩せ体質を叶えてくれるスーパーフードを紹介します。
タンパク質が摂取できるスーパーフード
痩せたものの、あっという間にリバウンド、前の体重より重くなった!
ダイエット失敗談あるあるですね。
せっかく苦労して痩せたのに、なぜすぐにリバウンドするのでしょう?
一言で言えば、栄養不良のためです。
痩せるためには摂取カロリーを減らす必要があります。
ですが、栄養バランスを無視してカロリーを闇雲に減らすと、しっぺ返しに会います。
入ってくるエネルギー量が極端に減ると、体タンパクが分解されてしまいます。
余計な脂肪がどんどん減れば良いのですが、そう上手く行きません。
体は保身のために、消費カロリーの多い筋肉を分解してエネルギーに変えようとするのです。
たんぱく質が不足すると、筋肉だけでなく、髪や皮膚の衰えにも繋がります。
ですから、カロリーを低く抑えようとして、野菜サラダだけ食べるような偏った食事は危険です。
ダイエットのためには基礎代謝を高くすることが重要なのです。
「基礎代謝が高い=消費カロリーが多い」つまり太りにくい体です。
筋肉量が多い体ほど基礎代謝は高くなるので、筋肉を減らすのは避けなければいけません。
たとえ体重計の数値は減っても、減ったのが筋肉だとしたら、基礎代謝が低下して「何を食べても太る」体質にまっしぐらです。
筋肉を落とさないためには、適度な運動とともに、筋肉の材料であるタンパク質の摂取を万全に行いましょう。
ここでは、カロリーを抑えながらたんぱく質の総摂取量を上げるのに役立つスーパーフードをご紹介します。
スピルリナ
スピルリナは、藍藻類つまり「藻」の一種です。
地球最古の生命体とも言われています。
スピルリナの特徴は何と言っても数多くの栄養成分を含むということです。
50種類以上の栄養成分を含有していると考えられています。
中でもタンパク質の含有率の高さは、目を見張るものがあります。
植物であるにも関わらず、50~70パーセントがタンパク質というから驚きです。
高タンパク・低脂肪が売りの「サラダチキン」(鶏むね肉)は、タンパク質の含有率が20%程度です。
比べてみるとスピルリナのタンパク質含有率の高さがわかります。
ちなみにホエイプロテインパウダーのたんぱく質含有率はおよそ80パーセントです。
スピルリナは、まさに天然のプロテインパウダーと言えるでしょう。
また、タンパク質の代謝に欠かせないビタミンB群を始め、ビタミン類もふんだんに含んでいます。
スピルリナは、効率よくタンパク質を摂取できるスーパーフードなのです。
サプリメントのようなタブレットタイプもありますが、パウダータイプが特にオススメです。
いつものスープや味噌汁に混ぜれば、タンパク質量が簡単にアップします。
スムージーに不足しがちなタンパク質をブーストするのにも最適です。
チアシード
スーパーフードと言えばチアシード、というくらい人気ですね。
お腹スッキリ効果を期待して食べている人も多いのではないでしょうか。
お腹スッキリの秘密は、含有率40パーセントを上回る食物繊維の多さにあります。
ですが、チアシードの魅力はそこに止まりません。
チアシードはタンパク質の含有率は20%に上る高タンパク質食材でもあるのです。
先に挙げた、鶏胸肉と変わらないタンパク質量です。
その上、鶏胸肉とは違い食物繊維や必須脂肪酸のオメガ3も一緒に摂れます。
単純にタンパク質量が多いだけでなく、パッケージとして考えた場合に極めて優秀な食材です。
ヨーグルトにトッピングしたり、ドリンクにシェイクしたり、簡単に摂取できるのも嬉しいですね。

糖質オフでも食べるべき穀物スーパーフード
体重を減らすために、お米やパンを我慢している人も多いかと思います。
短期間の糖質オフは、ダイエットに有効ですが、決して長期間続けるべきではないようです。
過剰な糖質オフは、老化を促進するという研究報告も出ています。
糖質は効率の良いエネルギー源として、私たちの活動に必要です。
また主食として摂取する穀類は、糖質だけでなくその他の栄養成分もふんだんに含んでいます。
特に精白していない穀物は、効率良く栄養が摂取できるスーパーフードなのです。
積極的に取り入れることで、エネルギー源になるだけでなく、効率のよいダイエットにも一役買います。
ここでは、スーパーフードとして代表的な穀物をご紹介します。
キヌア
南米が原産の雑穀(擬似穀物)キヌアは、NASAが完全食として認めたくらいに、豊富な栄養成分を含みます。
精白米に比べる炭水化物が少なく、タンパク質を多く含有しているため、糖質を控えめにしたい時には最適の穀物です。
キヌアに含まれるタンパク質は、必須アミノ酸をバランスよく含み良質という点も魅力的です。
高カロリーな肉類を控えて食事制限する場合、良質のタンパク質の確保が難しくなります。
そういうときには、同じ穀物でもアミノ酸をバランスよく含むものをチョイスすべきです。
またキヌアは、白米に比べグリセミックインデックス(GI値)が低いのも特徴です。
GI値が低い食品は、血糖値を安定させます。
血糖値の急上昇と急下降は、強い空腹にもつながるので、ダイエット中は避けるべきです。
良質のたんぱく質を摂取しつつ、血糖値の安定が図れるキヌアは、ダイエット中の主食にオススメです。
また、食物繊維や良質な脂質もたっぷり含んでいるので、体のコンディションアップにも積極的に使いたい食材です。
アマランサス
キヌアとともに「スーパーグレイン(驚異の穀物)」として注目のアマランサス。
世界保健機構(WHO)はアマランサスを「未来の食物」と評価しています。
アマランサスもキヌア同様に必須アミノ酸をバランスよく含む擬似穀物です。
キヌアに比べ、アマランサスが勝る点もあります。
食物繊維とカルシウム、カリウム、マグネシウム、亜鉛などのミネラルはキヌア以上に豊富に含まれます。
とても小粒なので、主食というよりは、様々な料理に混ぜ込んで使えるというメリットも。
茹でて冷凍保存しておくととても重宝します。
スープやサラダにトッピングしたり、ハンバーグに練りこんで、肉の量を減らしカロリーダウンすることもできます。
また、グルテンフリー の焼き菓子の材料にもなります。
いつもの料理をカロリーダウンしつつ、栄養価はアップさせる食材として使うと良いでしょう。
甘いものが欲しい時のスーパーフード
ダイエットを意識していても少しは甘い物も食べたい!そんな時にも、スーパーフードが活躍します。
美味しいだけでなく、スイーツの健康効果をアップするスーパーフードをご紹介します。
カカオニブ
カカオニブは、チョコレートの原材料カカオ豆の胚乳部分です。
歯ごたえは、ナッツのようです。
カリッと噛むと口の中にカカオの風味が広がり、まさに甘くないチョコレートとして楽しむことができます。
カカオニブは食物繊維を多く含みます。
また、テオブロミンやカカオポリフェノールなどの抗酸化物質を多く含みます。
そのためLDLコレステロール(悪玉コレステロール)の酸化を防ぐ効果があります。
また、アレルギー予防や軽減にも効果的です。
カカオ豆は、チョコレートに加工すると高カロリーになってしまいますが、未加工のカカオニブならダイエット中でも安心です。
ドライフルーツやナッツとミックスしてパックしておくと、健康的なおやつにぴったりです。
生はちみつ
甘さが欲しい時にオススメなのが生はちみつ。
生はちみつ、特にマヌカハニーはスーパーフードとして人気が高まっています。
生ハチミツは、普通の蜂蜜と違い加熱処理をしていません。
そのため酵素・乳酸菌等の有効成分が生きています。
ビタミンや、ミネラルなども壊れずに含まれています。
殺菌作用が高く、薬として使われてきた歴史もあり、切り傷や唇の荒れのケアにも重宝します。
カロリーを抑えるために、人工甘味料をチョイスすることもあると思います。
強い甘さがあるのに、カロリーゼロの人工甘味料はカロリーダウンには重宝します。
それに対し蜂蜜は、果糖を含みカロリーもしっかりあるので、食べ過ぎれば太ります。
ただ、カロリーでは換算できない健康効果が満載なのも事実。
また、人工甘味料では得られない風味も大きな魅力です。
せっかく食べるなら、クオリティの高い糖類を摂取したいものですね。
ココナッツオイル
一世を風靡したココナッツオイル。
痩せるとか、認知症に効果的などの謳い文句で話題になりました。
ですがどんな油でも1gあたり9kcalに変わりはありません。
そのためココナッツオイルでも、食べ過ぎれば太ります。
ではなぜココナッツオイルは、「痩せる油」なのでしょうか?
ココナッツオイルは、主成分が「中鎖脂肪酸」です。
中鎖脂肪酸は、腸管から吸収された後、すぐに肝臓で処理され、脳や体のエネルギーとして利用できる「ケトン体」に変換されます。
そのため、体に残りにくいのです。

糖質を極端に制限するダイエットを行なっている場合は、ココナッツオイルのケトン体が有効になります。
ただし糖質の制限をしていない人が、ココナッツオイルを摂取するだけでは痩せません。
あくまでも1gあたり9kcalと高カロリーな油の1つですから。
ただ、他の油をココナッツオイルに置き換えるという使い方なら有効です。
ココナッツオイルには、抗菌・抗ウイルス効果を持ったラウリン酸という成分も含まれています。
ココナッツオイルは、26度が融点で、それ以下では固形なので、朝食のバターの代わりにパンに塗って食べることもできます。
ココナッツ特有の甘い風味を生かして、お菓子作りにも活用すれば、砂糖の使用量を減らすことにも繋がります。
カロリーが高いだけの油を控えて、メリットの多いココナッツオイルに置き換えてみてはいかがでしょうか。
まとめ
スーパーフードは、総じてカロリーが低めとは言え食べるだけでは痩せません。
ですが、栄養成分がぎゅっと凝縮的に詰まっているため、ダイエット中の栄養補助にぴったりです。
また、通常の食品をスーパーフードに置き換えることで、より健康的な食習慣が実現できます。
スーパーフードをダイエットのサポートアイテムとして、上手に活用して行きましょう。
